以前より肌が乾燥してくすんで見える、メイクのりが悪くなった、肌のキメが整いにくいと感じる方は少なくありません。年齢とともに肌の水分量や弾力は低下しやすく、保湿剤を塗るだけでは物足りなく感じることもあります。
ベロテロ リバイブ(BELOTERO REVIVE)は、肌のうるおい、弾力、キメなどの改善を目的に検討される注入治療の一つです。一般的なボリュームアップ目的のフィラーと何が違うのか、どのような変化が期待できるのか、どのような方に向いているのかを順番に見ていきます。

肌が乾燥して、くすんで見えるのはなぜ?
肌の最も外側にある角層は、水分を保持しながら外部刺激から肌を守る役割を担っています。水分を保つ力が低下すると、つっぱりやざらつきを感じやすくなり、細かいシワも目立ちやすくなります。
そのため美容医療では、表面に保湿剤を塗るだけでなく、肌が水分をより安定して保てる状態を目指す方法が検討されることがあります。
ベロテロ リバイブとは?一般的なフィラーとの違い
ベロテロ リバイブには、ヒアルロン酸20mg/mLとグリセロール17.5mg/mLが含まれています。
ヒアルロン酸は、水分を引き寄せて保持する性質を持つ物質です。もともと皮膚にも存在しており、美容医療ではフィラーや肌質改善を目的とした注入治療に幅広く用いられてきました。
グリセロールも保湿と関係の深い成分で、肌の水分保持を助け、角層がうるおいを保ちやすい環境を支える役割があります。
この2つは少し異なる形で肌の水分環境を支えます。ヒアルロン酸が皮膚内で水分を引き寄せて保持するのに対し、グリセロールはその水分を保ちやすい環境づくりを補助します。
そのため、ベロテロ リバイブは顔の一部を大きく膨らませたり輪郭を変えたりする一般的なボリュームフィラーとは目的がやや異なります。目立つボリューム変化よりも、うるおい、肌のキメ、弾力といった全体的な肌質の改善に重点が置かれています。

ヒアルロン酸とグリセロールは肌でどのように働く?
ヒアルロン酸は皮膚内で水分を引き寄せて保持する働きを助け、グリセロールは肌表面や角層が水分を保ちやすい環境を支えます。
2つの成分を組み合わせる目的は、単に一時的なツヤ感を出すことではなく、肌の水分環境や全体的なコンディションを整えることにあります。
ただし、こうした性質を皮膚炎や酒さなどの皮膚疾患を直接治療する効果と同じように捉えるのは適切ではありません。主な目的は、肌の水分量、弾力、キメなどの肌質改善です。
ベロテロ リバイブではどのような変化が確認されている?
皮膚老化の兆候がある45~60歳の女性20名を対象とした臨床評価では、施術12週後に皮膚の水分量が約10%増加し、弾力は約6%改善しました。また、皮膚からどの程度水分が失われるかを示す経皮水分蒸散量(TEWL)は約18%減少し、赤みや明るさにもわずかな改善がみられました。

ただし、この結果がすべての方に同じように当てはまるわけではありません。対象人数は20名と多くなく、45~60歳の女性が中心です。年齢、肌質、生活習慣、施術部位などによって実感には個人差があります。
施術後の腫れ・内出血・副作用は?
注入治療のため、施術直後には注射部位に赤みや小さな内出血が生じることがあります。多くの場合、特別な処置をせず自然に改善していきます。
麻酔クリームを使用すれば、施術中の痛みや不快感は比較的抑えやすいと考えられます。
一方で、注入が浅すぎたり、肌の状態に合わない深さで注入された場合には、注入部位が硬く触れる「硬結」が生じることがあります。場合によっては1~2週間以上続くこともあるため、肌の厚みや状態に合わせて注入の深さや量を調整することが重要です。
ベロテロ リバイブはどんな方に向いている?
ベロテロ リバイブの承認された適応は、口唇周囲の細かいシワの改善です。
実際の診療では、肌の乾燥、弾力低下、細かいシワ、ざらつきなどが気になる方が、このような肌質改善目的の注入治療に関心を持つことがあります。
顔をふっくらさせるよりも自然な輪郭を保ちながら肌のコンディションを整えたい方、乾燥やくすんだ印象が続く方、口元の細かいシワが気になってきた方は、一度相談してみてもよいでしょう。
反対に、頬やこめかみなどの明らかなボリューム不足を補いたい場合や、顔の輪郭そのものを大きく変えたい場合には、一般的なボリュームフィラーのほうが目的に合うことがあります。
施術前に確認しておきたいこと
ベロテロ リバイブを、あらゆる肌悩みを改善する万能な治療と考える必要はありません。肌のうるおい、弾力、キメなどを整えることを目的とした選択肢の一つとして捉えるのが適切です。
水分量や弾力、皮膚バリアに関連する指標で改善が確認されていることには意味がありますが、研究規模が大きくないことや、効果には個人差があることも考慮する必要があります。
肌の乾燥が続き、口元の細かいシワが気になり、顔のボリュームを大きく変えるよりも、うるおいや弾力、全体的な肌コンディションを自然に整えたい方であれば、ベロテロ リバイブの特徴と比較的相性がよい可能性があります。
こうした適応に当てはまる方は、現在の肌状態や期待できる効果、副作用について医師と十分に相談したうえで、一度受けてみることを検討してもよい治療といえるでしょう。
医療情報に関するご案内 — 本コラムは一般的な医学情報を提供するものであり、特定の施術を推奨するものではありません。個人の肌状態や健康状態により、適切な施術は異なる場合があります。
